リストランテ大澤　歴史ある旧家で味わうイタリアン

2016.04.30　カテゴリ：日本のイタリアン・レストラン

歴史ある旧家で味わうイタリアン☆リストランテ大澤

リストランテ大澤は、平安時代から続く日本家屋を36代目当主の大澤氏が「イタリアン・レストラン」に改装した歴史薫る旧家のレストラン。よく手入れされた日本庭園は、樹齢300年の梅の花をはじめ、夏には紫陽花、秋には紅葉と、日本の四季折々の風景を楽しむことができる。料理はイタリアの有名リストランテで12年間勤務し、イタリアの伝統と文化を熟知した佐藤幸雄シェフが作る本格イタリアンに、日本ならではの旬の食材をアレンジしたイタリア料理。ランチメニューは2500円、3000円、3800円のリーズナブルなプリフィックス・コースと、その他シェフ・おまかせコース2種類があった。私達は3800円のコースを注文し、料理とマリアージュするワインをソムリエの方に選んでいただいた。

◆リストランテ大澤のエントランス

武蔵小金井駅からタクシーに乗って5分くらいで、リストランテ大澤の門の前に到着。門にはりっぱな松の木があり、とても風格を感じる。武蔵小金井駅からは、タクシー以外に、「貫井南町一丁目行きバス」に乗ることもできる。またリストランテ大澤には、駐車場が完備されているので車で行くこともできる。

風情ある日本庭園は、春には樹齢300年の梅の花が咲き、夏には紫陽花、秋には紅葉、冬には雪景色と、四季折々の情緒ある風景を楽しむことが出来る。また4月頃には、リストランテ大澤の前の通りに桜が咲き乱れる。

◆リストランテ大澤の店内

メインダイニング（緑に囲まれた開放的なテラス席）　リストランテ大澤
メインダイニングは、大きなガラスの窓があり、どの席からも庭園を眺めることができるよう、開放感あるデザインになっている。内装や調度品も歴史ある旧家の趣が感じられる。

メインダイニング　リストランテ大澤
掛け軸や屏風、陶器なども、全て先祖の方々が集められた品々だそうだ。

メインダイニング　リストランテ大澤
個室も幾つかあり、少人数のパーティーや子供連れでの食事会もできる。店全体を使ってレストラン・ウェディングも受け付けているそうだ。

リストランテ大澤の個室

◆プリフィックスコース（ランチ）￥3,800

3800円のプリフィックスコースStagione（スタジオーネ）は、アミューズ、前菜、パスタ、メイン料理、デザート、コーヒー付き。

アミューズ 　リストランテ大澤

◆カ・デル・ボスコ　Ca’del Bosco　（スプマンテ）

<銘柄>Ca’ del Bosco Cuvee Prestige Franciacorta DOCG　Brut　<産地>イタリア・ロンバルディア　<品種>シャルドネ75％、ピノ・ネロ15％、ピノ・ビアンコ10％　<味わい>辛口　<ワイナリー名> カデルボスコ（「森の家」の意味）

イタリア・スパークリングの最高峰と称されるフランチャコルタの「カ・デル・ボスコ」は、130以上の区画の自社畑から厳選したブドウのみを使用し、瓶内二次発酵、25ヶ月以上の長期熟成で造られ、最高のヴィンテージワインをベースにして造られた逸品。エレガントに光り輝く美しい金色、心地よいフレッシュ感と酸味で、バランスのとれたスパークリング・ワイン。品質保持のため全てのボトルは、オレンジ色のUVカットシートで包まれている程の心遣い。

◆前菜　　グリーンピースのパンナコッタ　ペコリーノロマーノと温野菜添え

前菜のグリーンピースのパンナコッタ 　リストランテ大澤
前菜は「グリーンピースのパンナコッタ　ペコリーノロマーノと温野菜添え」、「古白鶏の白レバーとレーズンのパテ」「青森県産桜鱒のカルパッチョ」の３種類の中から好きなものを選べるようになっていた。グリーンピースは苦手な食材だったが、注文して食べてみたら、グリーンピースの青臭さが全くなく、まろやかで、添えられていた野菜やペコリーノロマーノ・チーズともマッチしてとても美味しかった。

◆ナコーネ　NAKONE　（白ワイン）

<銘柄>NAKONE　<産地>イタリア・シチリア　<品種>シャルドネ100％　<味わい>辛口　<生産者>Tenuta di Fessina (テヌータ・ディ・フェッシーナ)

NAKONEは、『GAJA』の栽培責任者として、またイタリア国内の幾つものカンティーナの栽培・醸造コンサルタントを務めるフェデリーコ・クルタスが生み出したエトナワイン。春の花々とフレッシュ・フルーツを想わせる優雅で上品な香りや華やかさがあり、酸味ともバランスがとれた、８月に手摘みされたシャルドネ100%で造られた白ワイン。

◆沼津産しらすと小松菜、シシリアンルージュのマリナーラソース

沼津産しらすと小松菜のパスタ 　リストランテ大澤
細めのパスタ「フェデリーニ」に、沼津産のしらすとシャキシャキした小松菜、トマトソースにオレガノを加えたマリナーラソースがよくマッチして絶妙の味だった。

◆18ヶ月熟成サンダニエーレ生ハムと茸、トレビスのリングイーネ

18ヶ月熟成サンダニエーレ生ハムと茸、トレビスのリングイーネ 　リストランテ大澤
友人が注文した「18ヶ月熟成サンダニエーレ生ハムと茸、トレビスのリングイネ」。リングイネの茹で加減がとても良く、サンダニエーレ生ハムと茸にマッチしていた。サンダニエーレ生ハムとは、イタリアでパルマ産の生ハムと双璧を成す生ハム。塩をふった後に、プレスをかける独自の製法が特徴。プレスをかけることで脂を均一にし、より塩分の浸透と平均化をはかるのに好都合な製法らしい。

◆カンティーナ・ア・ヴィータ　Cantina ‘A Vita　（赤ワイン）

<銘柄>Ciro Rosso Classico Superiore Cantina ‘A Vita <産地>イタリア・カラブリア　<品種>ガリオッポ100％　<タイプ>フルボディ　<生産者>フランチェスコ・デ・フランコ

南のネッビオーロと呼ばれるガリオッポ種で造られた「Cantina ‘A Vita」は、いちごやチェリーのコンポートのような熟した赤い果実の香りと豊かで複雑なミネラルの香り、ピュアで優しく品のよい味わい、丸みのある豊かな酸味、色合いから想像する以上に存在感のあるタンニンがしっかりひきしめ、独特の美しい調和を楽しませてくれる赤ワイン。

◆高知県土佐あか牛のポルペッタと野菜のソテー　トマトソース

高知県土佐あか牛のポルペッタと野菜のソテー 　リストランテ大澤
幻の和牛と呼ばれる程の希少品、高知県土佐あか牛を使って作られたポルペッタに季節の温野菜とトマトソースが添えられた逸品。ポルペッタとはイタリアの肉団子のことで、焼き目をつけたポルペッタをたっぷりの香味野菜で煮込み軽やかに仕上げる料理。

◆ボー・ペイサージュ・ツガネ・ラ・モンターニュ（赤ワイン）

<銘柄>Beau Paysage TSUGANE la Montagne <産地>日本・山梨　<品種>メルロ100％　<タイプ>ミディアムボディ　<生産者>ボー・ペイサージュ

「Beau Paysage TSUGANE la Montagne」はインポート・ワインのようだが、日本の山梨産ワインで、味は海外のワインに負けていない。ボルドーの素晴らしい古酒を思わせるような凝縮感ある香り、タンニンは程好く、小梅を感じさせる日本ワインらしい酸味が魅力的。熱烈なファンが多く、一般販売前に売り切れてしまうという幻のようなワイン。こんな希少なワインを出していただき感謝感激！

◆ブディーノとパッションフルーツのシャーベット（ドルチェ）

ブディーノとパッションフルーツのシャーベット　リストランテ大澤
甘み控えめのイタリア風プリンのブディーノ（budino）と爽やかな味のパッションフルーツのシャーベットは、それぞれの味を損なわない組み合わせで、よくマッチしていた。

オレンジのケーキ　リストランテ大澤
こちらは友人が注文した「オレンジのケーキ」。

◆この日の5種類のワイン

5種類のワイン 　リストランテ大澤
この日に8名で飲んだ5種類のワイン勢揃い。リストランテ大澤のワインセラーを見学させてもらったら、イタリアワインの種類の多さに驚き！希少なワインや話題のワインなども沢山揃っていた。

◆Cafe Cula　カフェ・クーラ　

Cafe Cula 　リストランテ大澤
カフェ・クーラは、リストランテ大澤の敷地内にある築300年の蔵を改装して作られた、季節限定・時間限定（14：00〜17：00）のカフェ。この時期は営業していなかったが、特別に中を見せていただいた。

Cafe Culaの入り口 　リストランテ大澤
Cafe Culaの入り口は、さすが元は蔵だったので重厚感がある。扉の厚みにも驚いた。

Cafe Culaの店内 　リストランテ大澤
Cafe Culaの中は天井が高いので、後から付けたというシャンデリアがよく似合う。完全な和の雰囲気の中にヨーロッパのシャンデリアとはとても斬新。

Cafe Culaの店内　リストランテ大澤

Cafe Culaの店内　リストランテ大澤
吹き抜けの1階から、階段を上がって2階へ。柱などは、蔵として使用していた頃のままだそうだ。

Cafe Culaの店内　リストランテ大澤
Cafe Culaの2階から見た店内の様子。

　リストランテ大澤
写真中央の柱は寛永（かんえい）時代のもので、その当時の大澤家当主の名が書かれている。ちなみに寛永時代とは、1624年から1645年までの期間で、この時代の天皇は後水尾天皇、明正天皇、後光明天皇、そして江戸幕府の将軍は徳川家光だったそうだ。その時代にワープしてしまいそうな感覚になる。